お子さまの泌尿器科

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包茎

包茎といっても真性包茎と仮性包茎に大別されます。
亀頭を覆っている皮(包皮)の開口部が物理的に狭く、亀頭を露出できない状態が真性包茎です。仮性包茎は勃起時には亀頭が露出できる状態をいいます。

症状

包茎全般にいえるのは、亀頭周囲に垢がたまりやすく、放置すると包皮内に炎症が起きてしまうことです。その場合には、陰部の痛み・排尿痛・陰部のかゆみなどが出現します。

治療

子供の包茎は原則として手術を行わないようにしています。軟膏を塗布して包皮を柔らかくすると亀頭が顔を出すようになります。

停留睾丸

陰嚢の中に睾丸が降りていない時「停留睾丸」と言います。
普段、陰嚢が空のようでもお風呂に入っている時、リラックスして座っている時などに精巣が陰嚢内に触れるような場合は移動性精巣と呼び、必ずしも手術適応ではありません。リラックスしているときでも陰嚢が空であれば停留精巣であり、手術が必要となります。
移動性精巣と停留精巣の区別は難しいため、まずは正確な診断をする必要があります。

症状

睾丸を探すとお腹の中かそ径にあります。睾丸が下降しないと精子を造る機能が失われてしまいます。お腹の中はふくろよりも温度が高いのが原因と言われています。

治療

普通は3~4歳くらいまでに降りてくるのですが、停留したままの場合は手術で治さないといけません。
停留精巣の手術で大事なことはいつ手術するかということです。精巣の機能低下を防ぐためには早いうちに精巣を陰嚢内におろしてあげることが必要です。
以前は5歳ぐらい迄に手術すべきであるといわれていましたが、それでは遅すぎることがわかってきました。
今では遅くとも2歳迄に手術をするのが良いとされてい ます。生後まもなくは精巣が自然に下降することもあるので、しばらくは経過を観察します。しかし、1歳の誕生日を過ぎても陰嚢が空っぽであれば、泌尿器科医に相談する必要があります。

陰嚢水腫

子供の頃にふくろが”プヨプヨ”あるいは”パンパン”に膨らむ事があります。
これは多くの場合「陰嚢水腫」と言って睾丸の周りに水が溜まった状態です。生まれたばかりの男の赤ちゃんでは比較的高頻度に認めます。

症状

陰嚢水腫では陰嚢がふくらんでいても痛がることはありません。痛みがあるときはヘルニアや、細菌感染(精巣上体炎)、精索捻転などを考えなければならないのですぐに病院に連れてきてください。

治療

多くは成長とともに腹膜鞘状突起のつけ根が閉じて腹腔内との交通がなくなり自然に吸収されますが、ふくろが腫れて邪魔なときは針を刺して水を抜きます。

睾丸回転症

中学生や高校生の頃、急に睾丸が腫れて大きくなり痛くなる事があります。これを「睾丸回転症」または「睾丸捻転」といいます。
思春期の頃睾丸が急に成長するときに、ふくろの中でバランスが悪くなり、くるっと回転しだし、2回転あるいは3回転し、元に戻らなくなってしまった状態です。
そ径を通過して睾丸に行く動脈がねじられ、血液が遮断されます。放置しておくと睾丸が酸素不足になり壊死します。

症状
  • 陰のうの腫脹と発赤、疼痛
  • 吐き気と嘔吐
  • 腹痛
  • 精巣の位置異常(精巣の挙上と角度の変位)
治療

発症してから6時間以内に手術でもとにもどさなくてはいけません。しかも睾丸回転症はしばしば夜寝ているときに起ります。
もし思春期の青年が急に睾丸が腫れ痛くなったら、夜でも昼でもかまわず急いで泌尿器科の受診を薦めます。

おねしょ(夜尿症)

夜間睡眠中に無意識に排尿をしてしまう尿漏れの状態を夜尿といいます。全ての赤ちゃんには夜尿がありますが、成長とともに徐々に消失します。5歳以降も持続する夜尿を病的と考え夜尿症といいます。

症状
膀胱型

日中の頻尿、尿意切迫などの症状を伴う事が多いようです。日本人の一回排尿量の最大値の目安として4~7歳で120-150ml、8~9歳で250ml、10~14歳で280-300mlと言う調査結果があります。

覚醒障害型

睡眠中に膀胱容量と脳波をいっしょに計ると、膀胱が一杯になっても脳波に変化の現れない子がいます。神経回路の成長途中過程と想像されます。

夜間尿量の増加

尿量調節のひとつに抗利尿ホルモンの作用があります。普通は夜間抗利尿ホルモン分泌が日中に比べて増加し、それで夜間の尿量は減少します。このホルモンが夜間になってもあまり分泌されないために夜間多尿となりおねしょをしてしまうタイプです。早朝尿の密度(浸透圧)を調べる事によって診断できます。

膀胱や尿管の機能や形の異常

昼間もお漏らしをしたり、あまりにも症状が強い場合は疑ってみる必要があります。

精神的要因

いったん治まったおねしょが再発してしまう場合です。新学期のクラス変えや弟の誕生など子供でもストレスとなる事があります。

治療

あせらない、おこらない、治療効果を認めたらほめることが大事です。
宿泊を伴う行事の予定があれば早めにご相談ください。

お問い合わせ

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