人間の体は左右対称にできている

と長い間思い込んでいました。あるときメガネの調子が悪いので鏡を見ながらメガネをかけたりはずしたりいていたら、自分の目の高さが左右で違っているのに気が付きました。よく見ると両目は水平に並んでいなくて少しずれています。

 振り返って考えてみると、足を組む時にはいつも同じ組み方をしています。私はいつも左脚が上です。反対にすると違和感あります。正座を崩すときも方向は決まっています。スキーで滑る時も右回転と左回転では回転のしやすさが違います。走り幅跳びや走り高跳びの仕切り足も決まっています。これはどうも利き足だけの問題ではないようです。水泳の練習で片足だけでバタ足をすると、右と左では進む速さが全然違います。足首を動かしてみると右と左では足首の柔らかさや曲がる角度、方向が違います。右と左で下駄の歯や靴底の減り方が違います。座って両足を伸ばしてみると右と左で脚の長さが違うではありませんか。ストレッチをすると右と左で股関節の柔らかさや可動方向が違います。私はもともと猫背で姿勢が悪かったのですが、胸のレントゲン写真を撮ると背骨が右に凸の弓なりになって少し湾曲していました。どうやら背骨が曲がっているために骨盤が曲がりそのために様々な関節の動きに左右差が出ているということがわかりました。
 

背骨にゆがみのある人を脊椎側弯症と言います。

 人間の体が左右対称にできていない人はどのくらいの頻度かは難しいのですが程度の差こそあるものの1~2割の人がそうだと思います。左右非対称の人にとってスポーツをするうえでいくつか不利な所があります。ランニングは短距離でも長距離でも左右対称に動くことが効率的です。ゴルフは背骨を軸とした回転運動ですからテイクバックやダウンスイング、フォローにかけてどうしても背骨が湾曲していることによるずれが生じます。スノーボードやサーフィンを私はしたことがないのですが左右の回転で得意不得意が出ることと想像されます。どちらかが転びやすいと思います。クロールではどちらかがかきやすいでしょうし、平泳ぎでは体を水平にしたときに手のかきや足のけりは高さが微妙にずれるはずです。0.1秒以下のタイムを競うとしたら、無理に左右で動きを同じにする必要はありません。少し個性的なフォームのままでよいはずです。
 
 スポーツをするうえで、本人や家族が気付くことも大事なのですが、指導者で人間の体が左右対称でないことがあると知っている人は意外に少ないように思います。指導をしていて教科書通りの動きができない人がいたらその人の体の特徴をもう一度見直していただきたいと思います。

左右非対称の見方

1. 自覚症状…..足の組み方、正座の崩し方などのくせ、ストレッチをした時の左右の可動域の違い
2. うつ伏せになって寝た時に、両踵の位置のずれがないかを誰かに見てもらう。
3. 深くお辞儀をしたときに正面にいる人に肩の高さの左右差があるかないか見てもらう。
4. 目をつぶって足踏みを10回する。立ち止まった時に両足の位置は左右対称か?
左右非対称の人は左右で得意不得意がるわけですからそれを活かせるようなスポーツ、例えばサッカー、ラグビー、バレー、柔道、剣道などはハンディが無いかもしれません。