年齢とともに不眠を訴える人が増えてきます。

高齢者の特徴として
① 入眠するまでに時間がかかる。
② 睡眠が全体的に浅くなる。
③ 途中で目が覚める。
④ 全体として睡眠時間が短くなる。
があります。疫学調査によれば成人の21%が不眠の訴えを持ち約4%の人が睡眠薬を利用しています。健康人の睡眠時間を脳波で測定した研究によれば20~30歳では平均7時間の睡眠時間が60歳を超すと平均6時間になります。生物学的に、加齢変化によって正味の睡眠時間が減ってきます。従って「ひと寝すると目が覚める。」「眠りが浅い。」「朝早く目が覚めてしまう。」などの不眠症状は高齢者では必ずしも不眠症ではなくて、加齢に伴う生理現象と受け止めなくてはいけません。
 布団に入ってすぐ寝つけないから、8時間ぐっすり眠れないからと言って睡眠薬に頼るのは一時的には効果があるものの、効果が薄くなり睡眠薬を強くする…また効きが悪くなる、という悪循環になってしまい収拾がつかなくなってしまいます。「若いころは眠れた」「あの頃のようにぐっすり眠りたい」と言う願望は捨て、ある程度眠れていれば我慢することも大事です。睡眠深度が浅くなるために軽い尿意や周囲の物音などで目覚めてしまうようになるのも止むを得ないことと理解してください。