日曜日の夕方、笑点を楽しみにしている人も多いでしょう。

歌丸さんは一昨年、健康面の理由から司会を降りました。さかのぼること2年前、私達医院のスタッフでこの笑点のスタジオ見学をする機会がありました。歌丸さんは車椅子でスタジオ入りしていました。収録中は元気な声を張り上げていましたが、合間合間に楽屋裏で酸素の吸入をしていました。彼を悩ませていた病気はCOPD(シーオーピーディー:Chronic Obstructive Pulmonary Disease、慢性閉塞性肺疾患)でした。慢性気管支炎や肺気腫といった病気もこの範疇です。 
 

COPDの原因は喫煙です。

タバコの煙は非常に粒子が小さいので肺の隅々まで達して刺激し炎症を引き起こします。気管支の壁が厚くなり内腔が狭くなります。空気の通り道が狭くなるわけですから当然息苦しくなってきます。また、肺には肺胞と呼ばれる部屋があってここで酸素と二酸化炭素のガス交換が行われます。肺胞は小さい部屋の集まりですが、喫煙の影響で肺胞の壁に炎症が起こり、壁の構造が破壊され部屋同志がつながり大きな空間となってしまいます。そうするとさらに換気効率が低下してきます。肺の弾力性が失われ伸び縮みが硬くなります。

 COPDの診断は呼吸機能検査です。肺を精一杯膨らました時に入る空気の量は肺活量と言います。同量を吐くことができます。最初の1秒間に吐く量の割合を1秒率と言います。正常人は80~90%を吐くことができます。これが70%を切ったらCOPDです。
 

COPDの症状は、

慢性の咳や痰、息切れ、時には喘鳴“ぜいぜいする”ことです。多くの人は風邪かなと思ってしまいがちですが、愛煙家ではCOPDの初期症状であることも少なくありません。COPDはタバコを吸ってすぐになる病気ではありません。だいたい30年位かかります。20歳で喫煙を始めたとして、発症は50歳代です。タバコを吸う人が全員なる病気ではなく、2割位の人で感受性があり急激な肺機能の低下が起こります。呼吸が苦しくなり何度も呼吸するようになり筋肉運動にエネルギーを消耗します。COPDになると痩せてあばら骨が見えるようになります。このようにつらい病気ですがCOPDには予防方法があります。それは、”禁煙”です。