ジャーナリズムとは何でしょうか?

私は事実を伝えることだと考えます。真実を伝えるという考え方もあるでしょうが、真実とはその人の価値観によってすこし違います。しかし事実を伝えることは大変です。全てを伝えなければなりません。当事者でないものが全てを伝える事は莫大な時間や手間をかけても無理です。かつて、友人が事故を起こしました。新聞で扱われました。でも、内容は事実と異なっていました。いくつかは事実でしたが、書き足りないことがあり読者には間違った受け取り方をさせてしまっていました。両親にとっては不本意であったに違いありません。

ところで、我々に情報を伝えてくれるものには、

新聞、テレビ、週刊誌、インターネットなどがあります。ワイドショーでは北朝鮮の核実験やトランプ大統領、小池都知事などの時事問題、芸能人のゴシップ、健康関連記事などが毎日あふれていました。マスコミにとって大事なことはなんでしょうか?事実を伝えることでしょうか?理想はそうですが、実際は視聴率を上げてスポンサーを獲得することにあります。コメンテーターは大衆に迎合する意見しか言わないような人ばかりです。いかにも庶民の味方みたいな軽はずみな意見を繰り返します。新聞はテレビや週刊誌より記事はまともです。取材もしっかりしています。インターネットより責任の所在がはっきりしているという点で信憑性は高いと思います。しかし新聞紙面中の胡散臭い広告はどうでしょうか。旅行や通販グッズ、健康食品、金運財布などです。新聞に載っていたからと、つい買ってしまいませんか。私は新聞社にも記事と同様なレベルで広告責任を持たせるべきと考えます。新聞広告は誇大広告というより悪徳広告にあふれています。

本題ですが、

テレビや週刊誌の健康記事は何の為にあるでしょうか。視聴者や読者の健康のため?健康の知識を増やすため?ではありません。テレビは視聴率を上げるため、週刊誌は売上部数を増やすためです。テレビの健康番組では、ちょっとした症状を大げさに取り上げそこから重大な病気になった例を取り上げて視聴者に不安感をあおっています。○○ダイエット法など根拠のないインチキです。それを推奨する医者がいて解説するのですから開いた口がふさがりません。ダイエット法を試す方にも問題があります。安易だから飛びついて普段の努力を放棄しているからです。週刊誌で○○病院ランキング、○○の名医50人など言う特集があります。全国の総合病院やがんセンターは毎年疾患別手術件数や生存率を報告します。ある有名な病院Aはたくさんのがん患者がやってくるので自分の施設だけではこなしきれません。関連施設を紹介しそこで手術を受けてもらいます。自分の施設で手術をするのはリスクの低い人を選んだら手術成績に影響を与えることになります。逆に地方の基幹病院Bにはその病院しか頼れない人が集まってきます。リスクのある人でもその人の希望を受け入れ手術をしています。統計上のランクはAがBに優ります。そのような病院事情を顧慮することなしにインターネットで簡単に調べられる数字を比べてランクを記事にしている医療評論などが読者をひきつけています。飲んではいけない薬という特集もよくやっています。ある意味本当もありますが、ちょっと誤解を招く内容が多いと感じています。医療記事は盲信しないように、見極めるには健康についてどう考えるかと言うあなたの意志が大切になります。

うめやま医院 高崎市 泌尿器科