人では様々なホルモンが活躍しています。男性ホルモン、副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン、….などなどたくさんあります。ホルモンと言うのは内分泌される物質で生体の機能を調節しています。

  

内分泌てなんでしょう?

 人間の身体で分泌する器官は2つに分かれます。内分泌と外分泌です。例えば「よだれ」、「鼻汁」、「涙」これらは身体から分泌されています。よだれは唾液腺から口腔内に、鼻汁は鼻粘膜から鼻腔に、涙は涙腺から眼球の表面に分泌されています。皮膚や粘膜など身体の表面(体外)に分泌されているので外分泌です。男性ホルモンを分泌しているのは睾丸(精巣)です。甲状腺ホルモンを分泌しているのは甲状腺です。睾丸や甲状腺から物質が皮膚に滲み出しているわけではありません。睾丸や甲状腺の中に入り込んでいる血液内に血管壁を通過して滲み込んで(分泌し)ています。このように臓器から血管を通じて分泌される状態を内分泌といいます。血管に直接入ることにより、微量でも十分に全身に行き渡ることが可能となります。また量の微妙な調節が可能となるのです。
 
 

テーマは、“男性ホルモン”です。

 男性ホルモンの役割はまず第一に性器を大きくして勃起させ性行為が可能となるようにすることと、精子を造ることです。性欲も更新させます。男性ホルモンを分泌する臓器は精巣と副腎です。その比率は10:1で精巣が大部分を占めています。副腎は男性にも女性にもある臓器です。実は女性も体内で男性ホルモンが分泌されています。男性ホルモンは造血作用、筋肉、体毛、肝臓でのタンパク合成など生命維持のため男女にかかわらず大事な作用をしています。女性の男性ホルモン濃度は男の5-10%位です。

 

男性ホルモンは20代をピークとして年齢と共に少しづつ低下します。

 女性では50歳頃の閉経を境に急激に女性ホルモン値が低下するので、更年期障害を起こしやすいとされます。男性では低下の程度が緩徐なために症状はほとんど出ません。しかし、年齢と共に“立ちが悪い””中折れ“”性欲が無くなった“”朝立ちが無い“などの症状はある程度出てきます。これは個人差があって70代で子供を授かる人もいれば、60代でも毎晩頑張っている絶倫者もいます。こういったスーパーマンは男性ホルモン分泌もさることながら生活環境、人生観など卓越したものを持っているのだと思います。逆に、40代や50代で男性機能の低下とともに、疲労倦怠感、不眠、イライラ、不安、集中力低下、うつ症状などを伴ってきた場合はLOH症候群(ロー症候群:加齢に伴う性腺機能低下症)を疑います。かつて漫画家のはらたいら氏がテレビや週刊誌でとり上げられ有名になりました。治療は不足した分の男性ホルモンを補充します。月1回の注射になります。LOH症候群を心配の方は近所の泌尿器科医で相談されてください。男性ホルモン値は血液検査で測定して調べることができます。午前中に高く午後に低くなる傾向があります。採血をするなら午前検査が基本となります。